2026.09.15

【埼玉】グループホームを新築するには?工事前の確認事項と開設までの流れ

みなさんこんにちは。埼玉県 中大規模木造建築の相談窓口です。
埼玉県で障がい者グループホームの工事を計画する場合、最初に間取りや工事費だけを決めるのではなく、指定権者への事前相談、共同生活援助の設備基準、建築・消防関係の確認を並行して進めることが重要です。

特に、土地を取得した後や設計を固めた後に条件不足が分かると、プラン変更や追加工事につながる可能性があります。この記事では、埼玉県で障がい者グループホームの新築・工事を検討する際に、着工前に整理しておきたいポイントを順番に解説します。

この記事のポイント

グループホームの工事は、「土地」「建物」「行政手続き」「消防」「運営」を別々に考えず、事業計画の初期段階から一体で検討することが重要です。

1 埼玉でグループホーム工事を始める前に確認したいこと

埼玉県で障がい者グループホームの工事を計画するときは、「土地を探す→設計する→最後に行政へ確認する」という順序だけで進めないことがポイントです。

埼玉県は、グループホームの設立や住居追加について、土地や建物の選定前に運営予定事業者から相談するよう案内しています。また、建築物については消防法・建築基準法・都市計画法等を満たす必要があるため、計画前の関係機関への相談も推奨しています。

確認分野 主な確認事項 確認するタイミング
事業計画 サービス類型、想定利用者、定員、開設時期など 土地・建物を決める前
指定基準 定員、居室面積、共用設備など 基本計画・設計前
建築関係 用途、用途地域、接道、建築確認、用途変更の要否など 土地・物件契約前から
消防関係 警報・避難・消火設備等の必要条件 設計初期から
運営関係 利用者の生活動線、職員の見守り、夜間対応、収納など 基本設計時

出典:埼玉県「事業者指定の手続き(共同生活援助)」(2026年8月18日掲載内容を確認)

2 障がい者グループホームの建物・居室に関する主な基準

障がい者グループホームは一般住宅と同じ考え方だけで設計できるとは限りません。指定共同生活援助として運営するための設備基準を、設計段階から反映する必要があります。

項目 主な基準 工事計画上の確認ポイント
共同生活住居の入居定員 原則2人以上10人以下 既存建物を活用する場合等には別の取扱いがあるため個別確認が必要
ユニット定員 2人以上10人以下 複数ユニットの場合は配置も含めて検討
居室定員 原則1人 サービス提供上必要と認められる場合には2人とできる例外あり
居室面積 収納設備等を除き7.43㎡以上 収納部分を除いた面積で確認
交流設備 居室に近接して相互交流を図れる設備を設ける 居間・食堂等の配置と広さを運営方法と合わせて検討

数字上の最低基準だけで間取りを決めるのではなく、グループホームが「生活の場」であることを踏まえ、私物を置くスペースや共用部分、職員の支援動線まで含めて検討することが大切です。

出典:厚生労働省「指定障害福祉サービスの事業等の人員、設備及び運営に関する基準」

3 土地選びと設計を別々に進めないことが重要

グループホーム工事で特に注意したいのが、「建物を建てられる土地」と「予定するグループホームを適切に運営できる土地」は必ずしも同じではないという点です。

敷地面積や土地価格だけで候補地を決めるのではなく、建築条件、指定基準、消防計画、送迎や職員の動線まで含めて確認しましょう。

土地選びで確認したいチェックポイント

用途地域や都市計画上の制限 敷地の接道条件
計画する建物の用途・規模 上下水道などインフラの状況
必要な駐車・送迎スペース 想定定員を確保できる建物面積
避難経路や消防活動上の条件 利用者・職員の動線を確保できる敷地形状
指定権者との事前相談で問題がないか

埼玉県内でも指定申請先は同じではありません

埼玉県の案内では、事業所所在地がさいたま市、川越市、川口市、越谷市、和光市の場合、それぞれの市が指定を行います。それ以外の地域を含め、候補地が決まった段階で最新の指定申請先を確認してください。

実務上のポイント:土地候補が複数ある段階で、「建築可能か」「必要な定員を確保できるか」「行政・消防上の大きな支障がないか」を比較しておくと、土地取得後の計画変更リスクを抑えやすくなります。

出典:埼玉県「事業者指定の手続き(共同生活援助)」

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4 設計・施工で確認したい4つのポイント

グループホームの設計では、法令や設備基準を満たすだけでなく、入居者が生活しやすく、職員が支援しやすい建物にすることが重要です。

01

個室と共用部のバランス

個室だけでなく、リビング・食堂・水回り・廊下など共用部の使いやすさも確認します。

02

利用者の特性に合わせた動線

車いす利用や介助量など、想定する利用者に応じて廊下・水回り・段差対策を検討します。

03

職員の見守りと夜間対応

プライバシーに配慮しながら、必要時に職員が対応しやすいスタッフ動線を考えます。

04

消防設備は初期段階から

必要な消防設備を後付け前提にせず、基本設計の段階から所轄消防署等と確認します。

設計時のポイント:4項目は独立して考えるのではなく、利用者像や定員、職員配置、消防設備まで含めて同時に検討すると、完成後の運営を想定した間取りにしやすくなります。

5 開設までの工事・申請の流れ

埼玉県でグループホームを新設する場合は、建物完成後に指定申請を考えるのではなく、事業計画と建築計画を早い段階から並行して進めることが重要です。

埼玉県は、新規事業の立ち上げを検討する場合、遅くとも事業開始の半年前までに事前説明会へ出席するよう案内しています。また、県への指定申請は原則として指定希望日の前々月末日までの提出が案内されています。所在地によって指定権者が異なるため、実際のスケジュールは所管窓口で確認してください。

01
事業計画
02
指定権者へ相談
03
土地・物件検討
04
基本プラン
05
関係機関協議
06
設計・見積
07
工事
08
指定申請
09
指定・開設

上記は検討順序を分かりやすく整理したもので、実務では建築・消防・指定申請に関する確認が一部並行します。開設希望日から逆算し、協議や申請期間に余裕を持たせてください。

出典:埼玉県「事業者指定の手続き(共同生活援助)」

6 グループホーム工事を依頼する会社の選び方

工事会社を比較するときは、坪単価や見積総額だけではなく、福祉施設として必要な条件を設計・施工へ反映できるかを確認しましょう。

チェック項目 確認したい内容
福祉施設への理解 住宅とは異なる設備基準や運営上の要望を踏まえて提案できるか
行政・消防への確認 関係機関への確認を想定した計画・設計を進められるか
運営を考えた設計 入居者の生活動線と職員の支援動線を両方検討できるか
見積範囲 建物本体、設備、外構、消防関連設備等の範囲が明確か
施工実績 福祉施設や近似用途の実例を確認できるか

見積金額だけで比較しない

同じ「グループホーム工事」の見積でも、外構や消防関連設備、地盤改良、各種申請・設計業務などがどこまで含まれるかによって総額の見え方は変わります。比較するときは、金額だけでなく見積条件と工事範囲を揃えて確認することが重要です。

7 よくある質問

Q. 埼玉でグループホームを新築する場合、土地を購入してから行政へ相談すればよいですか?

A. 土地購入前の段階から相談することが重要です。埼玉県も土地や建物の選定前の相談を案内しています。用途や建築条件、消防、指定基準等を確認してから契約を進める方が、購入後の計画変更リスクを抑えやすくなります。

Q. 一戸建て住宅と同じ間取りでグループホームを建てられますか?

A. 一般住宅の間取りをそのまま使えるとは限りません。共同生活援助には居室面積や定員等の基準があり、建築・消防上の条件や利用者・職員の動線も含めて検討する必要があります。

Q. 既存住宅を改修してグループホームにすることはできますか?

A. 条件を満たせば検討できますが、物件ごとの事前調査が必要です。既存建物の状態、建築関係法令、消防設備、避難条件、指定基準等を確認したうえで判断します。既存建物には定員基準等で別の取扱いがあるため、個別確認が必要です。

Q. 埼玉県内なら、どの市町村でも同じ窓口へ申請しますか?

A. いいえ。埼玉県の案内では、さいたま市、川越市、川口市、越谷市、和光市に所在する場合はそれぞれの市が指定を行います。計画地が決まり次第、最新の申請先を確認してください。

Q. 高齢者向けの認知症グループホームも同じ基準ですか?

A. 同じではありません。この記事は障害福祉サービスの「共同生活援助」を対象としています。認知症対応型共同生活介護は別制度のため、適用される基準や手続きを別途確認する必要があります。

8 まとめ

埼玉県で障がい者グループホームの工事を進める際は、建物だけを先に考えるのではなく、事業計画・指定基準・建築法規・消防・運営方法を早い段階から一体で検討することが重要です。

  • 土地・建物を確定する前に指定権者へ相談する
  • 居室面積や定員など共同生活援助の設備基準を設計へ反映する
  • 建築・都市計画・消防に関する条件を初期段階から確認する
  • 利用者の生活と職員の支援を考えた間取りにする
  • 工事から指定申請までを逆算して開設スケジュールを組む

「候補地で希望する定員のグループホームを建てられるのか」「どの程度の建物規模が必要か」「木造でどのような間取りが可能か」といった点は、計画初期に整理しておくことで、その後の設計・見積を進めやすくなります。

埼玉県でグループホーム建築をご検討の方へ

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